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水理計算の基礎知識-16章
給水用具によって失われる力

給水用具によって失われる力

量水器、給水栓や止水栓などの給水用具を水が通るとき、壁面との摩擦や水のうねりなどによっていくらかのエネルギーが失われてしまいます。

この、失われてしまうエネルギーを水頭で表したものを損失水頭といい、給水用具によって失われる水頭を、「給水用具の損失水頭」のようにいいます。

例えば(図16-1)の止水栓の損失水頭が2mだとします。

(図16-1)
給水用具によって失われる力の説明図1

これは、止水栓を水が通ると2m分の水頭が失われるということであり、止水栓に水を通すには2m分の水頭が必要だということでもあります。

したがって図のように、止水栓下流のB点での水頭は2m減り、13mとなります。
(注:この章では管の摩擦によるエネルギー損失は考えません。)

この例では止水栓の損失水頭は2mとしましたが、損失水頭は給水用具により異なります。

例えば玉形弁(グローブ弁)のように水の流れがS字状になる構造のものはそれだけ水のうねりも強くなり、損失水頭は大きくなります。

仕切弁(ゲート弁)のように、原則として全開全閉で使用し、水の流れが直線状となる構造のものは損失水頭が小さいです。

給水用具の損失水頭は製品ごとに異なるため、厳密な数値を調べるにはメーカーの資料によらなければなりませんが、実際の水理計算においては給水用具の大まかな種類ごとに、その口径と流量に応じて損失水頭を算出できるような基準があります。

それが、(図16-2)のような図表です。

(図16-2)
給水用具によって失われる力の説明図2

この図表は口径13mm用で、X軸が流量、Y軸が損失水頭となっています。

損失水頭の算出の仕方ですが、例えば流量が0.6L/secのときの給水栓の損失水頭を調べるには、X軸の流量0.6の目盛りから上へ線をたどり、「給水栓・甲形止水栓」の斜め線との交点を左に線をたどって損失水頭を求めます(図16-2赤矢印)。

(図16-2)のような図表は口径ごとにあり、給水用具の口径や流量によって、算出される損失水頭が異なります。なお、要綱等に記載のない特殊器具の損失水頭はメーカーの資料で調べる必要があります。

※(図16-2)はイメージ図ですので、詳細は水道局の要綱等に記載されている資料を確認してください。

それでは最後に、(図16-3)で「給水用具によって失われる力」のイメージをつかんでみます。

(図16-3)
給水用具によって失われる力の説明図3

配水管の水圧は0.147MPa(= 1.5kgf/cm2 = 水頭15m)。
止水栓の損失水頭は1個につき2mとします。

配水管とA点の間には止水栓がありませんので、A点の水頭は配水管と同じ15mです。

A-B間には止水栓が1個あり、その損失水頭は2mですので、B点の水頭はA点より2m減って13mとなります。

B-C間には5mの立ち上がりがあるので、C点ではその高さの分だけ水頭が減り、8mとなります。
これは、「15. 高さによって失われる力」で説明したとおりです。

C-D間には止水栓が2個あり、損失水頭はともに2mですので合わせて4mとなり、D点の水頭はC点より4m減って4mとなります。

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